あまりなじみがない方も多いかもしれませんが、てんかんは、私たちにとって身近な病気です。一方で症状が分かりにくく、気づかないまま過ごしているケースも少なくありません。ここでは、てんかん専門医がてんかんの基礎知識や見逃されやすい症状、高齢者てんかんについて解説します。

新潟市にあるてんかん診療拠点病院(厚労省認定)のてんかん科で10年以上、成人てんかんを専門に診療。全国的にも珍しい精神科が診療を担当する専門科で、多くの患者さんを診てきた経験を生かし、問診と脳波検査から症状を的確に読み取る。日本てんかん学会の「てんかん専門医・指導医」の資格を持つ精神科医は国内でも有数。「実際はてんかんでありながらも見落とされている患者を診ていきたい」と生まれ育った新潟市を離れ、隣県からもアクセスしやすい上越妙高駅前に専門クリニックを開業。

脳の病気です。脳から発される電気信号が誤作動し、暴走すると考えてください。症状としては痙攣を起こしたり意識を失ったり。子どもの場合は、全身痙攣などが起こるため、見つけやすいですが、大人のてんかんは分かりづらく、見落とされていることが多いのも事実です。
決して珍しくはありません。100人に1人はいると言われています。また、子どもに多い病気だと思われるかもしれませんが、大人になってから発症する例もとても多いです。しかし、適切な対応をすれば症状が抑えられる病気でもあります。心当たりや疑いを持ったら、まず診てもらうことが重要です。

とても多いです。にもかかわらず症状が認知症と似ているため、見落とされていることが多く、専門医でないと見つけづらいと言えます。症状が分かりにくく診断しにくい病気と言えるでしょう。診察では、問診で兆候を見極めたり、脳波検査で異常な波形を見つけて判断します。
ぼーっとしていることが増えたり、物忘れがひどくなったりしたら「てんかん」という可能性があることを覚えておいてください。また、家族や身近な人にこうした症状が見えたら、一緒に専門医を訪ねてください。既に認知症と診断されている場合でも「セカンドオピニオンを聞いてみよう」と気軽に行ってみることをおすすめします。実際、認知症と診断されていた方がてんかんと分かってから、治った例もあります。

専門科はとても少なく、新潟県内の専門病院は当院と新潟市の西新潟中央病院だけです。県によっては1件もない場合もあります。「てんかんなのに、てんかんと診断されていない」、そんな方を一人でもなくしたいと思って開院しました。県内はもちろん、富山県や長野県など隣県からも来ていただきやすよう、北陸新幹線の上越妙高駅前という場所を選びました。
てんかんの専門医は、精神科、神経科、脳外科、小児科などバックグラウンドはさまざまです。一番少ないのは精神科で、私自身もそうです。脳の病気はうつ病や認知症、ADHDなどの病気を合併することが多く、心も一緒に診ていくことが大切だと思っています。心療内科として、その人の症状を脳と心の両面から診ていきます。
子どもだけでなく、成人・高齢者にも多いてんかん。ただし、適切な治療を行うことで症状は寛解し、以前と同じように日常生活を送ることができます。一方、似た症状の病気と誤って診断されたり、「気のせい」として見過ごされてしまうケースも少なくないため、まずは正しく知り、思いあたるところがあれば、専門医に診てもらうことが大切です。当院では、精神科医がてんかんを専門に診療しており、認知症や精神疾患との関連や見極めを含めたセカンドオピニオンにも対応しています。